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2015年10月20日 (火)

「杭が強固な地盤にまで届いていなくても大丈夫!」と主張する旭化成建材の特許について

三井不動産レジデンシャルが分譲した横浜市都筑区のマンションを支える杭のデータが偽装されていた問題が、連日マスコミで大きく取り上げられています。

早速、問題の工事を請け負った「旭化成建材」の特許について調べてみました。J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)によると、旭化成建材の特許は803件もありました。そのうち、強固な地盤(支持層)に向けて杭を打ち込む関連の特許が30件。この中で気になったのが、次の特許です。

「ソイルセメント合成の造成方法及びソイルセメント合成杭」(特許第4566400号)

Asahi01

発明の名称となっている「ソイルセメント」というのは、「セメント処理を行った材料」のことです。通常、地盤調査は施工対象の一部でしか行わないことから、支持層の深さが一定でない場合、場所によって鋼管杭の先端が支持層にまで届かないことが示されています。これって、まさに今回起こっているマンションの問題ですよね。

Asahi02

そこで、この特許では、鋼管杭(10)の先端が支持層到達していない場合、鋼管杭(10)の先端部をソイルセメント柱(7)の根固め部(7a)中に定着させています。この根固め部(7a)はセメントミルクなどの固化材液の濃度を高くして作ります。こうすることで、上部の構造物(12)の沈下を防ぐのです。

まあ、要するに、「たとえ鋼管杭が支持層にまで届いていなくても、セメントをたくさん使って補強すれば大丈夫!」というのが、この特許です。

こういった特許を持っていながら、今回の偽装では、鋼管杭が支持層に届いていないばかりか、セメントの量もごまかしていたようですから、もう救いようがありません。せっかく良い特許を持っていても、これでは意味がありませんね…。

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