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2019年4月18日 (木)

新元号「令和」には、一体どこまで「便乗ビジネス」できるか

講談社のビジネス情報サイト「現代ビジネス」に記事を寄稿しました。新元号「令和」にまつわる知財関連の一連の報道を網羅的に整理してみました。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64015

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2019年4月 1日 (月)

新元号「令和」を名乗るお酒が中国から日本に流入!?

本日、新元号として「令和」が発表されました。日本での商標登録は皆無でしたが、一部報道にあるように、中国で商標登録されています。指定商品が、カクテル、リキュール、ウォッカ、ワイン、ブランデー、ラム酒、焼酎、清酒(日本酒)、ライスワイン、ウイスキーとなっているので、来月の改元以降、中国で「令和」というお酒が作られて日本に輸出されることになるかも…。

ちなみに、権利者は個人の方です。既にお酒のビジネスをされているのか、単なる趣味で商標登録したのか興味深いところですね。いずれにせよ、出願が2017年11月16日で、登録が2018年10月21日なので、日本の新元号が「令和」になるとは、まったく予想していなかったのではないかと思われます。

Reiwa

2019年2月19日 (火)

信州大学での講演が無事終了!

2月15日(金)、信州大学長野キャンパスにお招きいただき、「ニュースになった事件から知的財産を学ぶ」と題する講演を行いました。大学の教職員・学生のほか、外部の方々も参加されていました。特許権・商標権・著作権を包括的に理解できるよう工夫したつもりですが、いかがでしたでしょうか? 信州大学の方々との懇親会では地元の料理に舌鼓を打ちました。

Shinshu

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2019年2月13日 (水)

池江選手の一日も早い回復を心から願っています

競泳女子の池江璃花子選手が「白血病」と診断されたことを公表し、衝撃が広がっています。

1990年に、働き盛りだった私の父も白血病に罹患し、47歳の若さでこの世を去りました。当時の白血病は不治の病として恐れられており、本当の病名は本人に伝えられなかったことから、父は自分の病気の真相を知ることなく亡くなりました。(ちなみに、骨髄バンクの前身が作られたのは1991年です。)

白血球には「リンパ性」と「骨髄性」など異なったタイプがあり、また、病状の進行の速さによって「急性」と「慢性」に分かれます。池江選手の白血病がいずれにあたるのかは明らかにされていませんが、医学の目覚ましい進歩により、現在では治癒が期待できる病気となっています。池江選手の一日も早い回復を心から願っています。

2019年1月27日 (日)

「ティラミスヒーロー」騒動 雑感

久々に知的財産権絡みのニュースが世間を騒がせています。シンガポール発の瓶入りティラミス店「ティラミスヒーロー」とブランドコンセプトが類似したティラミスのテイクアウト店「HERO'S」を巡る騒動です。HERO'Sと社長が同じである「株式会社gram」が「ティラミスヒーロー」の名称及びロゴを商標登録していたことも判明し、「日本の会社がパクられる側ではなくパクる側になった」という今までになかった構図も、大きな騒動となった一因であることは間違いありません。

特許庁で一度登録されても、他人の周知な商標に類似すると認められる場合や、他人の業務と混同を生ずるおそれがある場合や、公序良俗違反と認められる場合などは、異議申立や無効審判によって潰すことも可能です。(ちなみに、「ティラミスヒーロー」のロゴの商標登録については異議申立がなされています。)

シンガポール側からの「パクリ」が発覚してからも、「使用権をお渡しする所存でございます」といったように、「商標権の譲渡」ではなく「使用権の許諾」に言及することで権利に固執する姿勢を見せたり、また、「株式会社gram」が「横取り」的と思われる商標登録出願を続けていることが発覚したりと、炎上の燃料が次々と投下されています。

私も先日、東京出張時の帰りがけに、表参道にある店舗を訪れました。記者と思われる方が数名外に立ってはいましたが、激しい批判を浴びているためか閑散とした状態でした。

あまり話題とはなっていませんが、「株式会社gram」の出願には弁理士(または特許業務法人)が代理人として付いているところも興味深いです。一般的に代理人は出願前に「商標調査」を実施します。すでに使用されている商標を調査で見つけることができなかったのか、見つけられても「登録できるだろう」と判断したのかもしれません。

法律家が陥りがちなのが、法的な思考に固執するあまり、世論の反感を買ってしまうという、いわゆる「評判リスク(レピュテーションリスク)」を軽視してしまうことです。(『こうして知財は炎上する』(NHK出版新書)では知的財産権絡みのトラブル事例を紹介しています。)話は変わりますが、小室圭さんが弁護士を通じて公表した文書にも同じことが言えます。「母の元婚約者からいただいたお金を返済する義務はない」ことを論理立てて説明するものでしたが、法的に正しいのだとしても、このようなコメントで世間が納得するはずがありません。

2019年1月 8日 (火)

2019年、明けましておめでとうございます!

2019年、明けましておめでとうございます! 今年の新年はシンガポールで迎えました。(およそ6年半ぶりの訪問です。)マリーナベイの新年の花火は素晴らしかったです。

『こうして知財は炎上する』(NHK出版新書)に登場するシンガポール人女性ともお会いしました。詳しく知りたい方は拙著をを購入し、222ページから224ページあたりを読んでみてくださいね。

昨年は公私ともに様々な方々に支えていただきました。今年も充実した年にしたいと思います。皆さまにとっても2019年が良い年となりますことをお祈りしております。

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↑6年半ぶりにマーライオンと再会。

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↑シンガポール川に面したポートキー

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↑マリーナベイで輝く新年の花火

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↑新年の花火打ち上げ後のマリーナベイの様子

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↑Gardens by the Bayの人工樹木スーパーツリーのライトアップ

2018年12月27日 (木)

北朝鮮に賠償命令 約550億円の算定根拠について

今月24日、2016年に北朝鮮で拘束されて解放後に死亡した米国人大学生オットー・ワームビアさんの両親が起こした裁判で、米国の首都ワシントンにある連邦地裁は、北朝鮮に5億100万ドル(約550億円)の支払いを命じました。

この額の大きさに驚かれた方もいるかもしれません。日本では、実際に生じた損害を金銭的に評価した額を賠償額として採用するため、こんなことにはならないのですが、米国には「懲罰的損害賠償」(punitive damages)といって、加害者に制裁を加える目的で賠償額を上乗せさせる制度があるのです。

米国の報道を見ると、5億100万ドル(約550億円)の内訳は次のようになっているようです。

本人: 2100万ドル(補償的損害賠償)+1億5000万ドル(懲罰的損害賠償)
父親: 1500万ドル(補償的損害賠償)+1億5000万ドル(懲罰的損害賠償)
母親: 1500万ドル(補償的損害賠償)+1億5000万ドル(懲罰的損害賠償)

精神的苦痛や経済的損失により評価される「補償的損害賠償」は全体の約10%に過ぎず、残りの約90%が「懲罰的損害賠償」となっていることがわかります。北朝鮮の経済規模は鳥取県レベルに過ぎませんし、また、拷問の疑いを繰り返し否定していますから、さすがに北朝鮮が支払いに応じることはないように思います。

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2018年12月11日 (火)

政府、華為技術とZTE排除決定 米に歩調合わせ、名指しは回避

「The News Masters TOKYO」にコラムを投稿しました。

http://www.joqr.co.jp/nmt/column/post-610.php

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2018年11月23日 (金)

カルロス・ゴーンの創作したクルマが意匠登録されていた!

日産自動車のカルロス・ゴーン会長逮捕のニュースが世間を騒がせています。

私も「知財ネタ」でひとつ情報提供したいと思います。特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」で調べてみたところ、ゴーン氏の発明・考案(特許・実用新案)はなかったものの、同氏が創作者のひとりとなっている登録意匠を1件見つけました(意匠登録第1152809号)。

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一見したところ、自動車のように見えますが、「意匠に係る物品」は「自動車おもちゃ」となっています。日産自動車と旧トミー(現在のタカラトミー)が共同で権利化したもので、登録料が途中から支払わなくなったことから、今から5年前の2013年に権利は消滅しています。

出願に至る経緯を調べてみたところ、2001年の「第2回大阪モーターショー」における当時のトミーのブースで、「カルロス・ゴーン氏が考える20年後の未来カー『NEOZERO(ネオゼロ)2020』」として展示されていたことがわかりました。ルーフからリアにかけてソーラーパネルを装備して太陽エネルギーを動力とすることなどが書かれています。ソーラーカーの実用化はまだ難しいので、ゴーン氏の予測どおりにはならない可能性が高そうです。

株式会社トミーのニュースリリース(平成13年11月22日)
https://www.takaratomy.co.jp/product_release/pdf_tomy/01/p2001_022.pdf

なお、ゴーン氏のプロフィールには、「プライベートでは3人の娘と1人の息子の良き父親であり、今年度のイエローリボン賞(BEST FATHER OF THE YEAR)を受賞」とあります。ですが、同氏は2015年に離婚し、翌年には別の女性と再婚。前妻とはいまだにレバノンで裁判を続けています。今回の逮捕がなかったとしても、「家庭人」としても成功していたようには到底思えません。人生とは難しいものです。

2018年11月 6日 (火)

新旧元号の商標登録は不可 政府、便乗商法防止を狙う

「The News Masters TOKYO」にコラムを投稿しました。

http://www.joqr.co.jp/nmt/column/post-579.php

Nmt181106

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いなぽんの本

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